考える日

6月9日深夜のダジャレ(twitter)

島根...あの島ね...
秋田...あ、来た...
福島...服しましま...
熊本...佐久間、元ボクサー...
愛媛...冬越え日めくりカレンダー...
新潟...SONYが待機...
栃木...土地、義理...
兵庫...黒豹五万頭...

本来のダジャレは瞬発力で勢いよく生み出すものだけど、これはたっぷり30分かけて考えた。

秘密結社鷹の爪を見てると、島根と鳥取の話が始まった。ぼーっと見てたからあんまり覚えてないけど、ぼーっと見てたのにけっこう笑った。何を言ってるか分からないけど、とどのつまりおもしろかった。鷹の爪NEOになってからは人間味が増してどんどん好きになってる。特にデラックスファイターが良い。最初は嫌なやつだったけど今ではなぜだか憎めない。

劇中で島根という言葉が連呼されたからなのか、島根、あの島ね...と頭に浮かんだ。
親指がtwitterアイコンをタップする。もはや本能レベルの反応でツイしようとしている。そして、画面に表示した途端に鮮度は落ちて特徴のないダジャレに変わった。いつもならタップ、全選択、バックスペースで消すところを改行した。改行したことで、ただのダジャレから日本47都道府県ダジャレにクラスアップした。次の県はなんとなく行ったことない所かなと思って秋田、福島をすんなりこなして、じゃあ次は南かなってことで熊本。熊本...熊本...。熊本で急に難しくなった。く・まもと、くま・も・と、くまも・と、と3パターンに区切って考えた。順当にいって2番目に落ち着いて、まずは○○くまから。悪魔と浮かんだ。悪魔もと○○。悪魔も泊まる、悪魔も溶ける、と考えたけどやっぱり悪魔っていう字面が悪い。じゃあ、と句点を投入して○○くま、元○○。佐久間、元ボクサーが誕生した。元と決めた時にボクサーだなと思った。他の職業だとなんとなくリズムが合わないし、テレビで見る元ボクサーは雰囲気がゆるくて良い。長谷川穂積井岡弘樹は目元がふわっとしていて、仏のような自信が出ている。具志堅は作ってるので嫌い。
そこからはわりと順調に作って、文字数がぎりぎりになったので一旦終わりにした。

どこで区切るか、どんな雰囲気にするか。作りながら、これって絵を描いてる時と同じ感覚なのでは、と思った。選んだモチーフのどこに焦点を持ってきて、どんな雰囲気に仕上げるか。なるべく力を抜きながら、パターン化しないように。あと褒められたい。いろいろ考えながらそっとTLに流した。

1個だとダジャレと言うのもおこがましいのが、47個でシリーズ作品になって、そこから先はいくらでも広げられる。そこまでいくと、くだらなさは限りなく0に近づいて地道な活動に変わる。面白いと感じる人が多ければ本にまとめるかもしれない。
最近見たツイートで良いなと思ったのがまさにこれで
、直感でおもしろいかもと思ったことは実際おもしろいのが大半で、没になるほとんどの原因は洞察の浅さらしい。地名のダジャレもさまぁ〜ず悲しいダジャレのようにテーマを持たせたり、くすっとなるようなイラストとセットにしたり、実際に足を運んで自撮りしてみたりどんどん掘り下げることができる。頭の中から見つけた何かで終わるのか、精製してマテリアルにするのか、加工してプロダクトに仕上げるか、それを使ってイノベーションを起こすか、いくらでも難易度を上げることができる。高い難易度をクリアすればそれだけ経験値が手に入ってレベルが上がる。レベルが上がるとできることがどんどん増える。どこで終わりにするか、それはどう生きるかと同じことなのかもしれない。

ずいぶんと真面目でストイックなところに着地してしまった。麻雀には人生が詰まっている!みたいな広げ方は意識高い系な感じでとても恥ずかしい。もっとリラックスしたゆるふわ文章でするするっと人混みをかわしたい。

終わり。

夜の日

夜がすごく好きで、特に窓を開けて明かりを落として過ごす夜が好き。
四角い部屋に外の空気を入れて豆電球の明かりで過ごす夜は、ゆったりと流れて時間の感覚が薄くなる。それがとても必要なように感じる時があって、そういう時の夜はいつもより特別になる。
ベッドの上でだらしなく壁にもたれてメガネを外す。いつもの場所にメガネを置いて、目を閉じる。足を投げだして手は適当に置く。春は猫、秋はコオロギ、あとはパトカーかバイクの音くらい。目と脳を休ませて耳と鼻と肌で感じる夜は変化がなく、ミニマルな音楽と触れ合っているように心地よくて、テレビゲームのポーズ画面のような落ち着きがある。僕が寝るまではこのまま夜がずっと続きそうな、そういう雰囲気がとても好き。
たまにスマホの画面を開いてそのままベッドに放り出す。
なんとなく堪能したらそのまま右に倒れる。倒れた先には枕があって、そこで僕の夜は終わり。
朝になると夜のことが嘘のように時間がせかせかと動き出す。その感じがなんとなく嫌いだけど、おかげで夜がゆっくりなんだとしたら、まあ良いかなという気がしなくもない。